秋津温泉とリズールと今井翼君と

土曜日は、映画「秋津温泉」を見て、「若いころの長門裕之ってキン肉マンみたいだな」という感想を持った後、お師様の経営するバー・リズールへ。

お師様のもとへも完成本が届いたらしいのだ。

お店に着くと、お師様や常連さんが祝福してくれた。こそばゆい思いをしつつも、リズールに献本された本へ、金色のサインペンでサインする。

お客には少女マンガ家の卵の女子高生さんもいて、早速手に取ってくれた。まだ正式発売前なのでよく考えてみると、一般読者第一号である。漢字が多いと こぼされつつも、真剣に読んでくれる。去り際、タイトルと筆名をメモしてくれたのが、うれしかった。念のため言っておくと、酒は出してないし、女子高生は22時はるか前に帰った。条例違反じゃないので。

その後、色々お世話になっているK氏と合流して、ビール・焼酎・ウィスキー・ワインなどちゃんぽんで痛飲を続ける。

段々言動が怪しくなり、目もちかちかしてきたが、2時ごろ別のバーへ河岸を変え、また元気に飲み続ける。

メートルもあがってきて、ギアが六速くらいに入ったころ、「今井翼くんです」という声が。

なにをまた冗談を、と思ってたら、本当に本物の今井翼くんだった。取り巻きをつれて颯爽とバーの入り口の階段をあがってくる。

やっぱりスター。オーラが半端ない。顔立ちは繊細できれいだが、金髪と意外にがっちりした体つきが野性味があってかっこいい。

はぁ~と見とれていたら、K氏が「この子、実は作家デビューするんですよ」と水を向けてくれた。

すると翼君、「そうですか。がんばってください」と百万ドルの笑顔ではゆまを激励。

結構酔っておられたようなので、間違いなく次の日には覚えていないだろうが、めちゃくちゃにうれしかった。

その後も、遠巻きに翼君を鑑賞しつつ、気でも狂ったように酒を飲みつづける。そのバーにも本当はK氏に売ったものなんだけど、サインした本を置いてもらった。

そんなこんなで、結局、家に帰ったのは始発の電車になった。

玄関を開けると、一晩ほったらかしにされたことに、お冠のブーチンが香箱すわりで待っていた。

眠くてたまらなかったが、ご機嫌とりのため、厳しい視線のなか、水を新しいのに替え、トイレも掃除してやる。

布団をしくと、はゆまより先に、ブーチンがさっさと潜り込んでいった。

体温の高い猫のぬくもりを感じつつ、眠る前に一日を振り返って思った。

「二件目のバーで自分の本にサインしてる場合じゃないよな。翼君のサインが欲しかった」

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三国志連載小説
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プロフィール

黒澤はゆま

Author:黒澤はゆま
歴史小説家。はゆまは古語で「早馬」「報せ」の意味。小説のことや歴史のこと、また日々の徒然のことを、「報せ」ていこうと思います。三国志を舞台にした小説「花武担」連載中。

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