織田家の大飛躍を支えたもの

休日の徒然に、信長の野望を久しぶりに引っ張り出す。
海外のSLGと比べたら、設定その他ぬるいのだけど、まぁ日本のSLGはSLGと言いつつ、実はキャラゲーだから仕方がない。

あっ、立花道雪手に入った。これで、島津歳久はクビで、軍団長を道雪にっと。

などとしつつ、戦国大名の一番シビアな仕事って、こういう兵隊の再編成だったんだろうなぁとふと思った。武将と近代的軍人の定義は色々あるのだろうけど、はゆま的には、指揮下の兵員を私財で養っているか、いないかで別れると思っています。

だから、南米やアフリカの軍事指揮官は未だに武将と言ってよい存在なのだろうし、中国の地方長官達も実はそういう性格を隠しているのだろう。だから、先だっての薄熙来の変のようなことも起こるのだと思う。

立花道雪にせよ、島津歳久にせよ、彼らは封建された土地という財産を通して、兵隊と直接結びついた存在でした。そのため、ゲームでだったら、マウス一つで管理出来る、兵隊の振り分けが、当時は難しいというか、ほとんど不可能だったのです。

武田信玄も、上杉謙信も、今川義元も、こいつ無能だから外したいんだけどなぁと思いつつ、だまし、だまし、部下を使っていたというのが実情でした。ただ、戦国の諸侯のなかで、はゆま達がゲームをするときのように、指先一つで、兵隊の編成の仕事をやってのけることが可能な家が、一つだけありました。

それが織田家です。

少なくとも織田家は方面軍システムを取り入れる前までは、現在のサラリー制に近い形で部下達を養い、部下と土地の結びつきを最小限に保つことに成功していました。だからこそ、中村の百姓の木下藤吉郎や、甲賀忍者の滝川一益を大抜擢することが出来たのですね。

こうした事が可能だったのは、尾張の地勢的な特徴によるものだったのだと思います。現在でもそうですが、尾張は、長良川、揖斐川、木曽川という大河が流れ、洪水の多い土地でした。当時は、治水が未発達だったこともあり、、輪中破れ、集落が丸ごと流されてしまうということも、日常茶飯事だったことでしょう。

こうした光景に見慣れた織田家の武士は、土地というものに対して、他家とは違った価値観を持っていたはずです。先祖代々引き継がれてきた、おらが土地という概念がないのですね。

戦国末期の織田家の爆発的といってもいいような大膨張を支えた織田家の家臣群の目裏には、とどろく漆黒の洪水と、それに飲みこまれていく家々や、田畑という光景が翻りつづけていたはずです。土地にこだわって、踏みとどまったら「死」という、彼らの脊髄にまで打ちこまれた価値観こそが、織田家の大飛躍と天下統一を可能にした大思想でした。

とか言ってる間に、織田家、今川家に飲みこまれちゃったよ。やっぱり、キャラげーだな。こりゃ。

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黒澤はゆま

Author:黒澤はゆま
歴史小説家。はゆまは古語で「早馬」「報せ」の意味。小説のことや歴史のこと、また日々の徒然のことを、「報せ」ていこうと思います。三国志を舞台にした小説「花武担」連載中。

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