「日本を降りる若者たち」と「アル中病棟 失踪日記 2」

「日本を降りる若者たち」と「アル中病棟 失踪日記 2」を続けて読了。

思ったのはある種の人達にとって日本で生きていくのは本当に大変なことなんだなということ。

日本人のひしめくコミュニティのなかで普通に働いたり暮らしたりするのがとてもとても難しく、プライドや心を守るためにお酒に逃げたり外国に逃げたりする。

ただ、人に傷つけられた傷は、人のなかでしか癒されない。逃げた先にもやっぱりコミュニティがあって、彼等はそのなかに加わり生活していく。二つの本ではその様子が描かれているのだが、はゆまは正直楽しそうだなと思ってしまった。

アルコール依存症専門病棟であれ、タイのカオサンであれ、そこにいる人たちはある種の傷を前提にしている。だから、外こもりの青年も、アルコール依存症の人も、うまくやっていくことが出来るのだろう。

「アル中病棟 失踪日記 2」では、吾妻氏がレクレーションの幹事を張り切ってやる様が生き生きと描かれていた。吾妻氏は、漫画の大家といっていい人だが、ささやかな会の幹事として評価されたのがとても嬉しかったのだろう。恐らく、こうしたコミュニティのなかでは、些細なことでも承認されるような仕組みが出来ているのだと思う。

もちろん、しょーもないことや、人間関係のぎすぎすもあるのだろうが、それでもはゆまにはこの二つの本で書かれているコミュニティが桃源郷のように思えた。それは、きっとはゆまもまた彼等と同じような生きづらさと危うさを抱えているからなのだろう。勿論、作家なんて「いやー人生薔薇色っすよ!」なんて人のやる仕事ではないが……

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プロフィール

黒澤はゆま

Author:黒澤はゆま
歴史小説家。はゆまは古語で「早馬」「報せ」の意味。小説のことや歴史のこと、また日々の徒然のことを、「報せ」ていこうと思います。三国志を舞台にした小説「花武担」連載中。

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