エル・グレコ展

四連休最終日。昼までダラダラ寝たあと、エルグレコ展を見に国立国際美術館へ。

血税を惜しみなく投入した綺麗な建物のなかで、しばしエルグレコの荘厳な宗教絵画の世界に浸りました。はゆまのお気に入りは、マリア様が赤子のイエスにお乳を与えているのを、養父ヨセフスと祖母アンナが見守っているシーンを描いた「聖アンナのいる聖家族」

処女母らしく、少女のような顔つきをしたマリア様が本当に美しい。初々しい乳房も、これ罰当たりなんじゃないかと思えるほど妙に肉感的でした。人だかりも、この絵の前が一番多かったんじゃないかと思います。老若男女問わず、皆マリア様のおっぱいに釘付けになっていました。おっぱいは偉大ですね。

考えてみれば、この少女のとっさの嘘によって、キリスト教という人類史上一番多くの人間を救い、一番多くの人間を殺した宗教が出来たのかもしれないということを考えると感慨深いものがあります。マリア様は、多分、世界初にして最強最悪の萌えキャラです。うむ、やっぱりおっぱいは偉大だ。

エルグレコの人生も興味深いものでした。1542年にクレタ島でギリシャ人として産まれ、ヴェネチアでマニエリスムを学んだグレコは、1577年頃スペインのトレドに移ります。当時のスペインは、1490年にレコンキスタを完了、1521年にメキシコ征服、そして1571年レパントの海戦においてオスマン・トルコを打ち破るなど、自他共に認める最強のキリスト教国でした。

敬虔なクリスチャンだったグレコにとって、新大陸の迷信に満ちた蛮族と、残忍なイスラム教徒のトルコ人との戦いの最前線に立つスペインは輝かしい存在に見えていたのでしょう。彼はこの国でその創作活動の全盛期を迎えます。ただ、荘厳な宗教絵画の書き手だったわりに、彼はお金に固執する性格だったようです。展覧会に掲示されていた、年表の履歴のほとんどが作品の発注者と金銭の支払いでもめたということばかりでした。

神に対する盲信と、金への欲求は当時の宗教活動でワンセットのものだったのでしょうか。コルテス初めとするコンキスタドール達の新大陸での所業をふと思い出しました。

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黒澤はゆま

Author:黒澤はゆま
歴史小説家。はゆまは古語で「早馬」「報せ」の意味。小説のことや歴史のこと、また日々の徒然のことを、「報せ」ていこうと思います。三国志を舞台にした小説「花武担」連載中。

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