ブーチン

愛猫ブーチンが今日虹の橋を渡りました。

1月に体調崩したときは生還してくれたけど、今回は頑なに食事をとらず、輸液にも頑として抵抗する姿勢に何というか凛とした決意のようなものを感じました。「ごめんね。あなたの事は大好きだけど、僕はもう行かなきゃいけないの」といった。

思えば長居公園で自分から迎えのタクシーに乗り込むような勢いでキャリーボックスに入ってきたときから、そうした果断さを感じさせる猫でした。小説も二作目が決まり、迂闊な下僕が何とか人がましくやっていけそうになったことを見届けたすえに、彼は行くべき場所に旅だってしまったのかもしれません。「これで安心。じゃぁ僕は行くね。虹を越えた向こうで待っているから」

聡明で優しくて、誰かが泣いたりすると、膝に頭を摺り寄せ、必死で慰めようとする猫でした。長居公園で、三人兄弟と一緒に捨てられ、人生(猫生?)の初っ端から人間の都合に振り回されていながら、人に対して信じられないくらい寛容な猫でした。

ちょっと鼻づまりのハスキーな鳴き声、品が良い柄とは決して言えないけど秀麗な顔立ち、弾む毬のような自由さ、伸びやかな美しい姿態。

こうしてPCに向かっていても、今にも書斎の戸を体当たりであけ、足に優しく爪をたて、膝に飛び乗って来るのでは。そう思えてなりません。

今晩は一晩一緒に過ごし、明日荼毘にふします。
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インドネシアなう

インドネシアなうである。

初めて来たが、のっけの空港からなかなか難易度が高い。米ドル25ドルでビザを買わなくてはいけないし、コンベアが短すぎて荷物が出てくるまでに30分かかる。受け取ったあとも、タイやマレーシアではノーチェックだったが、x線検査を受けなくてはならないなどなど。

空港からホテルまでの風景の感じで言うと、同じイスラム国でお互いライバルと意識しあっているらしいマレーシアの発展度が10だとしたら、インドネシアはまだまだ5か6という感じ。市街地に入ってもところどころ真っ暗だし、ビルも少ない。

だが、出会う人は皆陽気でフレンドリー。シャイで真面目なマレーシアとは対照的だ。まず笑顔が迎えてくれる感じである。

古代中国では越として表現された種族が南に拡散して到達した国の一つである、インドネシアは、かつて海洋帝国を築いたこともある。これからおそらくタイも超えて、ASEANの覇権国として台頭してくるだろう。

約一週間の滞在だが、どんな出会いが待っているか楽しみ。

ていうか、花武担の初投稿はインドネシアからになりそうだな。

模様替えと「花武担」について

twitterでも告知しましたが、以前ネット上で公開していた三国志小説「花武担」の連載を、4月初旬を目処に開始します。

その前準備のため、レイアウトを変更しました。

小説となると文字数が飛躍的に増加するので、背景は黒系の方がよいだろうと。本当は、文字色も最も目に優しいと言われる緑にしたいくらいでしたが、それをすると途端にレトロSFっぽくなるので断念しました。

「花武担」はデビュー前に、初めて書いた長編小説で、恐らくこれまで誰も主人公としては取り上げていない人が主人公になっています。まだまだ、稚拙な部分が多く、また、三国志の知識や歴史観についても変わってきたところがあるので、修正しながらの連載になるかと思いますが、お楽しみに。

明けまして

おめでとうございます。

本年もよろしくお願いいたします。

昨年はアップルシード様、双葉社様のご尽力で作家としてデビューさせてもらったり、小説現代や大阪春秋にエッセイを載せてもらったり、国立文楽劇場主催の文楽かんげき日誌に参加させてもらったり、マレーシアに四回飛ばされたりと色んなことがありました。○十年の人生のなかで一番波乱に富み、そして充実した一年でした。

今年は1)昨年から取り組んでいることをしっかりと本という形にして読者の方にお届けすること、2)今書き上げつつある物語を完結させること、3)昼間の仕事に対するけじめをしっかりとつけることの三つを抱負にしたいと思います。

今年も変わらぬご愛顧のほどよろしくお願いいたします。

実家でマレーシアを振り返ったり世界史について考えたり

今、宮崎の実家にいる。

愛媛から取り寄せた牡蠣を食べながら、あまちゃんのダイジェストを見るというのんきな年越しである。
平和過ぎるのか、こたつに入って能年玲奈ちゃん可愛いな~とか考えていると脳みそが溶けそうになる。

だが、12月は本当にハードだった。

なんといったって10日もマレーシアに行っていたのだ。

休日はチャイナタウンに行ったり、セントラルマーケットでお土産を物色したりと充実した日々だったけど、遊びで行ったわけではない。
昼はみっちり仕事、夜は駐在員独特の濃密な人間関係のなかで果てることのない飲み会に付き合わされ、滞在中は胃腸がボロボロ。

ホテルそばの、中国粥と揚げパンそれと豆乳をセットで出してくれる店が、はゆまにとっての天使だった。

「細長いけど白いお米の粥だよ~」

と涙を流しながら粥をすする日本人が珍しかったのだろう。中国系の店員が色々と構ってくれた。でも、胃腸に優しい薄味で食べたいんだよ!
勝手にナンプラー入れたり、青唐辛子入れようとするんじゃない!

しかし、本当に当たり前のように日本人が外に出て行って仕事する時代になったものだと思う。

つい一昔前まで、オトンの時代だったら海外出張は選ばれた特別な人が行くものだった。それも回数も限られていて、人生に一度か二度の大イベントだった。
オトンがアメリカに初めて出張で行ったときは、月の裏側に片道燃料で送られる人のように、餞別をたくさんもらった上、何回も壮行会を開かれたらしい。

それが、今ははゆまみたいなペーペーでも年にどころか、月に何度ものペースで海外に送り出されている。

下記は、高校の社会教科を講義するサイトだが、世界史について「人類の再会物語である」と美しい言葉で表現している。

http://www.ne.jp/asahi/your/story/index.html

世界の歴史、人類の歴史がこの美しい言葉の通りだったとしたら、日本人が外に出て働く、もしくは海外の人が日本で働くという流れは決して変わらないんだろうな。

チャイナタウンで青梗菜のオイスター炒めをつまみにタイガービールを飲みながら、マレー人、華僑、インド人、ドイツ人、オーストラリア人などなど、様々な人種・民族が行き交うのを眺めるのは、脳がしびれるような不思議な快感があった。

小説のために資料を読んでいるときも、様々な民族・人種が交錯する描写のところで同じような快感を感じる。

「劉邦の宦官」という微細な描写の積み重ねで成り立っている小説でデビューした年だったけど、来年からは少しずつ「人類の再会物語」を大きなスケールで描く小説の準備もはじめていきたいな。

来年もよい年になりますように!
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三国志連載小説
花武担 花武担
プロフィール

黒澤はゆま

Author:黒澤はゆま
歴史小説家。はゆまは古語で「早馬」「報せ」の意味。小説のことや歴史のこと、また日々の徒然のことを、「報せ」ていこうと思います。三国志を舞台にした小説「花武担」連載中。

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